日本防菌防黴学会

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防菌防黴誌(和文誌)

Vol. 40, No.7 (2012)



表 題 ポリエチレンテレフタレート表面の塩素併用アルカリ洗浄における付着細菌の除去および死滅挙動
著 者 高橋和宏,福崎智司(岡山県工業技術センター)
掲 載 防菌防黴,Vol.40,No.7,pp.405-413(2012)

ポリエチレンテレフタレート(PET)表面に不可逆付着したPseudomonas fluorescensの塩素併用アルカリ洗浄における除去および死滅挙動を検討した。NaOH溶液(pH 12)による洗浄(60 s)では,PET表面上の菌体数は一次反応に従って減少した。NaOH溶液に0.02%乳化剤(GE)および100mg/lの次亜塩素酸ナトリウム(NaOCl)を添加すると,付着菌体数の減少速度は2~3倍促進され,対数減少値は約3となった。一方,PET表面に残存する生菌数として評価すると,対数減少値はNaOH/GE溶液を用いた洗浄では4.2となり,さらにNaOClを含有するNaOH/GE溶液を用いた洗浄では,洗浄・殺菌作用により完全な不活化が達成された。

Key words Polyethylene terephthalate(ポリエチレンテレフタレート)/Pseudomonas fluorescens(シュードモナス・フルオレッセンス)/Combined alkali-chlorine cleaning(塩素併用アルカリ洗浄)/Calorimetric analysis(熱測定解析)/Hypochlorite ion(次亜塩素酸イオン).