日本防菌防黴学会

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防菌防黴誌(和文誌)

Vol. 37, No.1 (2009)



表 題 バイオフィルムの形成とその制御・応用・対策[9] 各種水系におけるバイオフィルム制御方法
著 者 縣 邦雄(アクアス(株)つくば総合研究所)
掲 載 防菌防黴,Vol.37, No.1, pp.57-68(2009)

冷却水,浴槽水をはじめとして,各種の水利用設備では,微生物に起因する障害が発生する。スライム障害,レジオネラ問題,微生物腐食があり,いずれもバイオフィルムが要因のため,バイオフィルムを制御する技術が要求される。微生物制御技術のうち,実際の設備で広く実用的に採用されている方法は,バイオサイドによる処理である。バイオサイドには酸化性と非酸化性があり,浴槽水では塩素剤をはじめとする酸化性物質が使用され,冷却水では非酸化性の有機化合物も使用される。各種のバイオサイドを処理対象の条件に合わせて選択し,処理効果を評価する。給湯系統では加温によるバイオフィルム対策も実施される。すでに付着しているバイオフィルムを除去する場合は,物理的洗浄,化学的洗浄,浴槽ろ過器では新規の洗浄法も提唱されている。バイオフィルム制御は除去と抑制処理及び処理効果の評価で構成される。
Key words Biofilm(バイオフィルム)/ Biocides(バイオサイド)/ Legionella(レジオネラ)/ Slime(スライム)/ MIC(微生物腐食).